ニューヨークの美術館といえば、やはり世界最大級の規模を誇る通称『THE MET』。所蔵品は300万点に上り、世界中の百科事典のような美術品を目の当たりにすることができる特別な美術館です。
幅広いコレクション、どこから観ていく?
『THE MET』は私立美術館なので、時代や地域、文明など明確なテーマ設定がありません。ヨーロッパ絵画から近現代美術、エジプト、ギリシャ・ローマ、アラブ諸国、アフリカ、アメリカ、アジアに至るまで世界中のありとあらゆる美術品や文化に触れることができます。
たとえば6世紀、東ローマ帝国のビサンティンジュエリー。パールとサファイアを用いたイヤリングは、現代でも通用するエレガントなデザイン。

とにかく広大なので、興味のある近現代美術の展示エリアへ。

『THE MET』を訪れるのは二度目なのですが、前回も目にとまった「Imperial Lilies-of-the-Valley Basket」。パールとダイヤモンドによるすずらんのバスケットは、展示方法も究極に好み。

ヨーロッパ彫刻・装飾美術エリアのスタートは、360°どこからでも構図が決まり、さまざまな表情を観せてくれる「THE DEMIDOFF TABLE」から。テーブルには12星座が描かれており、こちらは天秤座からのアングル。

ダイヤモンドが散りばめられた「Snuffbox」に目が釘付けに。17世紀、フランスのかぎたばこケースなんだそう。まさに贅の限り。


ここでコーヒーブレイク。5〜10月の期間限定で、5階のルーフガーデンがオープン。せっかくなので行ってみることに。
セントラルパークに隣接している『THE MET』の屋上から、アッパーウエストサイドやミッドタウンの景色を楽しめます。

その後はアラブ諸国、トルコやイラン、中央アジア美術へ。この時代には魔法使いがいたのかな、と思うほどの緻密な描写。友人はグーグル翻訳アプリを使って解読を試みていましたが、さすがに読み込めず(笑)。個人的に最も興味深いエリアでした。

19世紀、インドの「Jeweled Casket with Birds」は、ダイヤモンド、サファイヤ、ルビー、パール、そしてマザーオブパールを用いた夢のようなネフライトのボックス。マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック的世界観、大好物。

のんびり『THE MET』にやって来た私たち。閉館時間までもうすぐ、ということに気づき足早にヨーロッパ絵画へ。
優しい色使いとタッチに魅了され続けているクロード・モネ。

お目当てのひとつ、エドガー・ドガのバレリーナ。

そしてここで時間切れ…

『THE MET』に来るとアートに関する趣味・趣向が明確になり、どういった美術館や展示が自分に合っているのかも分かるはず。1日たっぷりと時間を使って、新たな視点を見つけるのもいいかも。
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